能作本社オープンファクトリーを訪問

こんにちは

大正琴のナルダン楽器、店長の岩田です。

5月の連休は久しぶりにコロナ規制が緩和されていたので少し県外へ!
国の伝統工芸品にも指定されている鋳物の町としても知られる富山県高岡市。
約400年前に加賀藩主前田利長が金屋町に鋳物師を招いたことが始まりとされる
歴史あるもの作りと江戸情緒な街並みが残る金屋町
そこから車で15分程に大正5年創業の鋳物エーカー「能作 のうさく」へ
鋳物づくりの工程を見学することができるというので工房を覗いてきました。

鋳物メーカー「能作」の工房を見学

工房には若い職人スタッフさんも多く作業されていて
次世代へ技術継承されている様子が伝わってきます。

鋳物製作はそれぞれの工程が分業化されていて
職人さんの作業工程がわかりやすくガイドされていました。
(お揃いの作業服も銅器がデザインされていて格好良いです)

オープンファクトリーでは作業工程を解説

連休中は周年イベントが開催されていて工房内を自由に見学できるオープンファクトリーとなっており、パネル式でわかりやすく作業工程の様子が見られ、丁寧にスタッフさんが解説もしてくれました。

【生型鋳造工程の手順】

1木型をつくり金枠を乗せて砂が逃げないようにする

2木型の周りに砂を敷き詰め、押し固めていく

3木型を抜き取ることにより鋳型ができる

4溶かした金属を鋳型に流し込む

5金属が固まったら型から製品を取り出し、表面についた砂を取り除く

6ひとつひとつロクロで生地を仕上げる

7着色や研磨の工程を経て完成

見て・聴いて・触れて・ものづくり体験

実際に使用する砂に触ることができたりワークショップスペースなども設けられていたり
お子様連れの親子から学生さんなど幅広い層の方が見学に訪れていました。

また作業工程の中に何度も研磨を重ねて表面を滑らかにしていく様子は
大正琴作りにも共通する点があり、丹念な仕上げが良いものづくりになることや
工房内にはナルダン楽器の工房でも以前使用していた研磨の機械などもあり
メンテしながら大切に使い込んでいる様子には幾つも共感ポイントがありました。

仏具や茶道具などの伝統工芸品から昔ながらの鋳造技術を受け継ぎつつ
次世代ではインテリアやテーブルウエアなどの日用品などにもアップデートされ
新たに商品開発するなど、伝統あるものづくりがより身近に触れられるよう
製造工場、直営ショップ、カフェまで併設して地域一帯で観光化に取り組む様子は素晴らしいです。

見て・聴いて・触れて、海や山に囲まれ豊かな風土に恵まれた富山県で脈々と続く伝統工芸を見学して
早速、名古屋でもその地域の特徴を活かしたものづくりを改めて考える良いきっかけにもなりました。

ナルダン楽器では大正琴を通して日々のなかに癒やしと少しのワクワクお届けするお手伝いできればと思います。